南砺市(富山) タカンボウ山(1119.6m) 2022年4月9日  カウント:画像読み出し不能

所要時間 5:16 駐車箇所−−5:55 リフト終点−−6:24 送電鉄塔−−6:56 タカンボウ山 7:04−−7:20 送電鉄塔−−7:33 リフト終点−−7:44 駐車箇所

場所富山県南砺市
年月日2022年4月9日 日帰り
天候快晴
山行種類残雪期の籔山
交通手段マイカー
駐車場残雪で車が進入不能となる直前に駐車
登山道の有無送電鉄塔までは巡視路あり。その後は無し
籔の有無残雪に埋もれて無し
危険個所の有無無し
冬装備アイゼン、軽ピッケルを持ったが使用せず
山頂の展望ブナ林に覆われ良くない
GPSトラックログ
(GPX形式)
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コメント今年の営業を終えたタカンボースキー場から往復。最後の送電鉄塔より上部は残雪で藪は完全回避できた。山頂部は平坦で明瞭な最高点は無く山頂標識は無かった




雪解けギリギまで車で上がった ゲレンデにはまだ雪が残っていた
標高520m付近の林道近くに携帯基地局あり 標高520m付近からゲレンデを見上げる
リフト終点 リフト終点のピークに最初の送電鉄塔あり
送電線が2系統通っているので巡視路案内が盛況 730m鞍部付近。尾根上は雪無し
カモシカの足跡 イワウチワの蕾。もしかしたら日中に咲いたかも?
標高860m付近 標高870m付近で傾斜が緩むと全面残雪に覆われる
古いスノーシューの跡 標高950mの送電鉄塔。ここまで巡視路があったはず
標高1000m付近 1030m峰
1030m峰から見た赤摩木古山 標高1070m付近
標高1100m付近 既に山頂の一角だが最高点不明瞭。山頂標識も無し
山頂を越えて南西の肩まで達した 南西の肩から山頂方向を見る。僅かに登っている
この3段目印が正確な山頂 タカンボウ山から見た赤摩木古山方面
下りは1030m峰の東を巻いた 標高960m付近のコブ多数のブナ。ヤドリギが原因?
標高870m付近から見たゲレンデ 奥のピークが赤摩木古山、大門山
ゲレンデを下る おそらく「そり」の跡
駐車箇所到着


 先週の猪頭山、瘤杉山の幕営で体力を使い果たし、今週末になっても疲労が抜けきらないので今週は軽い山を考えた。そこで浮かんだのが富山の五箇山周辺のタカンボウ山、オゾウゾ山の2山だ。この界隈では数少ない登り残しの山であり、しかも両者とも標高差が約700mと中途半端で日帰りで1山しか登らないのであればかなり楽な行程となる。

 白川郷周辺にはカタカナ表記の山が多いが、タカンボウ山もその一つ。富山/岐阜県境の僅かに富山側で、東斜面には「タカンボー」スキー場がある。登山道が無い山なので雪のある時期に登られ、一般的にはスキー場のリフト山頂駅から往復のようだ。

 私の場合は行動開始時間が早いためリフトは使わず歩きで登るためにゲレンデ内を歩くわけにはいかず、スキー場は無い方が助かる。今回はスキー場より南側の尾根から登る計画でいたが、残雪量確認を兼ねてスキー場の営業状況をネットで調べたら3月初旬に既に今シーズンの営業を終えていた。これなら安心して歩けるが、問題は1ヵ月も前に営業を終えているということは、それだけ雪解けが進んでいることを意味する。さて、藪漕ぎになってしまうのか、それともまだ上部は雪が残っているだろうか。

 幸いにしてこの山はいくつか送電線が通っており、最も高い位置の送電鉄塔は標高950mにあるので、そこまでは巡視路があるはずで雪が無くても問題無し。それより上部のみ雪があればいい。それに今回使う尾根は北東向きなので雪解けは遅い方だろう。大幅な藪漕ぎはまだないと見た。

 白川郷は長野から遠い。高山経由にするか富山経由にするか悩んだが、往路は富山経由とした。このルートは富山県に入るまでの時間はかからないのだが、入ってから先が長かった。4時間かからないと予想したが完全にオーバーしそうだったので、国道8号線から高岡ICで高速に入って五箇山ICで降りることにした。夜中の能越道と東海北陸道はガラガラであった。

 五箇山ICで降りてすぐがタカンボースキー場入口で、営業終了後はもしかしたら入口に車止めされているかと思ったらフリーパスで、スキー場駐車場を通過してさらに先の車道へ入る。雪のあるシーズンはゲレンデの一部かもしれないが、雪が消えた後は段々の水田になっている緩斜面を上がっていくが、この道は除雪されていないので標高450m付近で残雪のため車はここまで。見積もりではもっと下から歩く予定だったので、計画よりも車で高度を稼ぐことができた。

 今回は気温が高く雪が緩んでいる可能性があるが、今日の行程は短く日が高くなる前に下山できる予定なのでワカンは持たなかった。その代わりに10本爪アイゼンと軽ピッケルを持つことにした。地形図を見る限りではヤバそうな場所は無いが念のためである。

 朝飯を食って十分明るくなった時間帯に出発。予報通り雲一つない快晴だが、ここは谷間なので太陽は東側の人形山等にブロックされてしばらくは出てこない。雪が緩むのを遅らせてくれるのでこれはありがたい。気温は高めとは言えそれなりに冷えて、アスファルトの濡れた路面は薄く氷が張っていた。まだ冬タイヤを履いたままで良かった、というか、今の冬タイヤは冬タイヤとしての摩耗限界ギリギリで来シーズンは使えないので、このまま履き潰す予定であるが。

 まだ僅かに雪が残ったゲレンデを横断してゲレンデ南端付近を目指す。そこからリフト頂上駅を経由して目的の尾根に乗る。ゲレンデに残った雪は2,30cm程度であと1週間くらいで消えてしまいそうだ。ゲレンデは藪は無いので雪が無い方が歩きやすいかもしれない。少し傾斜がきつい場所では登山靴のエッジを効かせて登っていく。今のところの雪質では全く沈まないが、ここはゲレンデなので圧雪車が固めた雪のはずなので、ゲレンデ外も同じように雪が締っているのかはまだ分からない。

 地形図で車道が描かれている標高520m付近ではそのとおりに雪に埋もれた林道がゲレンデを横断し、その先には携帯電話の基地局らしい施設があった。

 ここからリフト山頂駅まではやや急な登りで、まだ先週の疲労が残っていて足が重い。もういい歳なのできつい山行の後は1週間くらいでは体力が回復しなくなっているようだ。ここ数年は日帰り装備しか担いでいなかった中で数年ぶりの幕営でしかも冬装備だったので、足への負担が大きかったこともあるかもしれない。今日は標高差700m程度であり、この雪質なら山頂まで3時間はかからないだろうから急ぐ必要はない。

 リフト頂上駅のすぐ横が送電鉄塔で、小鞍部に下って尾根登りの始まりだ。ゲレンデと違って尾根上は雪は斑でほとんど地面が出ており、尾根直上の送電線巡視路を登っていく。右手下にはブナオ峠に至る県道が見えているが除雪されていない。ブナオ峠より北側の富山/石川県境の山々にも登ってみたいがいつになることやら。

 雪が溶けた尾根上には蕾のイワウチワあり。残雪の山でももう春だ。

 傾斜が緩む標高870m付近から雪が連続するようになり、古いスノーシューの跡が登場。標高950mで2つ目の送電鉄塔が登場。既に一面が残雪に覆われていて巡視路の存在は分からないほどであり、これなら山頂まで藪は大丈夫そうだ。雪質は先週よりは多少緩く、ツボ足で沈む深さは1,2cm程度だが十分な許容範囲だ。ガチガチに固まっていないので登りや下りでもアイゼンが不要だ。

 尾根上はブナを中心とする落葉樹で、今の時期は葉が無いので見通しは良い。ただし2本目の送電鉄塔付近から標高1070m付近までは尾根の東側は杉の植林で視界が遮られる。視界はまあいいとして杉は花粉が大問題だが、今回はほとんど感じなかった。蕾は見られたのでまだ飛んでいなかったのだろうか?

 標高11030mでは微小ピークが登場したが、登りではピークなのか肩なのか見分けがつかないので真上を登ったらその先に下りがあってガックリ。地図を見なかったのでピークだと分からなかった。帰りはこのピークは右(東)から巻いた。

 話は飛ぶが、今回もいつのまにか腕時計兼高度計のオールリセットがかかっていて、時刻表示は夜中12時45分になっていた。つまり45分前にセットがかかったということ、今年で何度目だろうか。GPSの表示を見て大雑把な時刻と高度を校正し直した。面倒なのは各種設定を毎回やり直すことの方で、どうにかリセットがかかならいような対策(同時に複数ボタンが押されない対策)を考えないといけないかな。

 ブナ林の尾根を進んでもう奥に高まりが見えなくなり、奥へと同じような高さの尾根が延びるタカンボウ山山頂部に到着。ぱっと見で顕著な高まりは無くどこが正確な最高点なのか分からないような地形だ。ブナが多く生えていて視界を邪魔して奥の様子ははっきりとは見えないので、とりあえず水平な区間は端まで歩いてどこが山頂なのか不明でも必ず山頂を踏んだ状態にしておくことに。山頂標識が無いか探しながら歩いたが、ブナの幹に付けられた赤ペイントと若干のピンクリボンはあったが山頂標識は見当たらなかった。南西の端の肩まで達してこれ以上は大きく下る場所を確認し、逆戻りすると往路では分からなかったが明らかに登り返している。この登り返しの最高点は細いブナにピンクリボンが3段巻かれた付近で、ここが真の山頂であった。残念ながらブナが多くて展望はすっきりしないが、山頂付近でブナが薄いところまで移動すれば一部の展望は得られる。

 帰りは往路を戻る。まだ日が高くなる前で日焼け止めの必要は無し。雪は多少緩んだが下りでも足首まで沈む程度で済んでくれた。

 次の山はすぐ南側のオゾウゾ山。本来の体調ならこのまますぐ登るのだが、今の疲労度では標高差700mを登るのは非常にきついので、このまま今日は車の中でのんびりして明日早朝にオゾウゾ山山頂を目指すことにした。

 

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